コンサート評
Pacific Rainbow初演批評より
ホノルル交響楽団2000年3月定期
ホノルル・アドヴァタイザー 2000年3月14日
グレゴリー・シェファード

「作曲家三木稔(1930年生れ)は、長年西洋オーケストラ作品に日本の伝統を合体させる語法の代表者であり続けており、この点に関して彼は他の日本人作曲家よりずっと成功している。ソニー創業者の盛田昭夫へのオードとして書かれた“Pacific Rainbow”は、極めて複雑な仕掛けを持ちながら、直ちに理解できるよう訴えるという作曲者の美点を見せた。リズムや音色の多様さは、新鮮さを持って聞くものの興味を誘った。特筆すべきは、この分野にいやというほどある自意識過剰なジャポニズムが全くないことだ」

注:グレゴリー・シェファード氏は日本現代作曲家をテーマにしてマスター・ディグリーを取得しており、1987年以来アドヴァタイザーのクラシック音楽批評を執筆している。


三木 稔