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緊急案内

2年前に下記の案内のようなオペラ《源氏物語》上映会をしましたが、今回オペラ《じょうるり》の演出のために来日したコリン・グレアムさんに見ていただくため、特別に彼が演出したオペラ《源氏物語》を上映することにしました。しかし数人で見るのはもったいないので、このホームページをごらんになる方にもこのチャンスを開放します。時間・場所等は最後に書いてあります。

ハイビジョンカメラ撮影のオペラ《源氏物語》デジタルシネマ上映について

これは劇場での上演を超える凄いオペラ表現手段です。
先日、この上映会のため本番通りの映写を実行してもらいました。心底から驚きました。いつもテレビやVHSで見るオペラと何たる違いでしょう。
私の、日本史に沿ったオペラ第7作《源氏物語》は、セントルイスオペラ劇場(OTSL)の委嘱で、2000年に世界初演され、2001年9月には、日生劇場がOTSLを招待して英語版による日本初演が行なわれました。沢山の方々がこぞって鑑賞し、3夜とも完売しましたので、ご覧になった方も多いでしょう。
遡って1988年のOTSLによる《じょうるり》日本初演時に聴衆獲得の必要があって私の後援会「結の会」が発足しました。彼らは、この希少な機会である《源氏物語》日本初演をどうしても記録して残そうと、落合良さんがリーダーシップを発揮して募金活動を行い、TVKの協力もあって、ハイビジョンカメラ4台を駆使したビデオレコーディングが行なわれ、劇場版と違った詳細な字幕も付きました。
しかし普通のホールにある映写設備では、一般にVHSしか映すことが出来ません。デジタルで映すことが出来ても、器材からいって現状はとても劇場の感動を再現できず、何度か部分映写したおり、常に不満足感に苛まれました。
ところが、最近彩の国ビジュアルプラザの映像ホールに設けられた、公共ホールで初めての設備は、私の既成観念を一挙に覆してくれました。
クリスティーという最新のデジタルシネマプロジェクターと、ドルビーサラウンド音響システムで大型システムスクリーンに映されたオペラ《源氏物語》は、ハイビジョンカメラを駆使した効果を120%発揮します。映像は抜けるように深くクリアに、平安宮廷はかくあったのではないかと錯覚するほど、歌手たちの細かい表情まで浮き上がらせ、朝倉摂さんの集大成と言われる美術・衣裳が意味を見せます。老いた目にも眼鏡なしで字幕が読め、日本文化を知り尽くしたコリン・グレアム演出と尾上菊紫郎振付の歌手たちの所作の意味がはっきり理解できます。NHKで長年オペラ撮りに精通してこられた杉理一さんのカメラワークはまことにリーズナブルです。
作曲者にとって最も嬉しいことは、5・1チャンネルのサラウンド音響の豪華な臨場感です。私がスコアに仕掛けた、声とオケや民族楽器へのさまざまな書法が、互いにドラマしつつ裏の効果まではっきりと機能させて聞かせてくれます。既成のオペラと違った、このオペラの音楽の存在理由を皆さんにもきっと判っていただけるでしょう。すでに劇場でご覧になった方々の耳には更に効果的だと考えています。
ヨーロッパのオペラ祭に行く気分で、是非この凄いスケールのオペラ・プレゼンテーションにご参加ください。快適な観賞用椅子に坐って、日本のオペラの国際性についても、きっと新たな感懐をお持ちいただけることを約束いたします。

オペラ《源氏物語》作曲者 三木稔

■ 今回の上映は8月21日(日)午後2時〜5時 開場1時30分です。ホール借り賃の足しにするため入場料を¥1,500にしました。ご来場の方は、連絡なしに当日ぶらっと来られても大丈夫座れます。場所はチラシの裏面に詳しくありますが、川口市SKIPシティ・ビジュアルプラザ4階映像ホールです。JR川口駅東口または西川口駅東口からバスで12〜14分(またはタクシー)です。本当に凄いですからこの日曜の午後、是非いらっしてください。9月の《じょうるり》のチケットはそこに用意しておきます。






三木 稔